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就業規則の作成費用・期間・流れを社労士が解説|相場から依頼の手順まで

2026/04/10

お知らせ

就業規則の作成費用・期間・流れを社労士が解説|相場から依頼の手順まで

 

「就業規則を整備したいが、費用がどれくらいかかるのかわからない」

「今の就業規則が古い気はするが、どこまで見直すべきかわからない」

「ひな形を使っているが、このままで本当に大丈夫なのか不安」

 

このようなお悩みを、経営者の方からよくいただきます。

 

就業規則は、単に作成すればよい書類ではありません。

会社の実態に合い、現場で運用でき、いざというときに会社を守れる内容になっているかが重要です。

 

実際には、問題社員対応・残業代トラブル・休職・復職・育児介護対応・法改正対応などが起きたときに、初めて就業規則の重要性に気づく会社も少なくありません。しかし、その段階ではすでに「もっと早く整えておけばよかった」となることもあります。

 

埼玉県さいたま市を拠点に全国の中小企業を支援するJinji Compass 社労士事務所でも、就業規則の作成や見直しに関するご相談を日々いただいています。

 

この記事では、就業規則の作成・改定にかかる費用相場、期間の目安、依頼から納品までの流れに加え、安さだけで選ぶリスクや、自社に合った就業規則を整えるための考え方まで、経営者目線でわかりやすく解説します。

 

この記事でわかること

 

  1. 就業規則の作成・改定にかかる費用の相場
  2. 費用が事務所によって大きく異なる理由
  3. 作成・改定に必要な期間の目安
  4. 依頼から納品までの流れ
  5. 社労士に依頼するメリット
  6. 安さだけで選ぶリスクと見直しのポイント

 

就業規則の作成・改定費用の相場

 

まず、経営者の方が最も気になるのが費用面ではないでしょうか。

 

新規作成の場合

 

就業規則を新しく作成する場合、一般的な相場は15万円〜30万円程度が中心ですが、事務所によって大きく幅があります。複数の規程をセットで整備する場合やコンサルティングを含む場合はさらに高くなることもあります。

 

費用が変わる主な要因は次のとおりです。

  • ・ 従業員数が多い
  • ・ 正社員以外に、パート・契約社員など複数の雇用区分がある
  • ・ 賃金規程や育児介護休業規程などの附属規程も必要
  • ・ シフト制、変形労働時間制、固定残業代など設計が複雑
  • ・ 将来のトラブル予防まで見据えて丁寧に整備したい

 

当事務所では150,000円〜(会社の規模や内容に応じてお見積り)でご提供しています。

 

改定の場合

 

既存の就業規則を見直す場合の費用は、変更箇所が少ない場合は数万円程度から、広範囲の見直しになる場合は10万円以上になることもあり、内容によって幅があります。

 

次のようなケースでは単なる部分修正では済まず、実質的には全面見直しに近くなります。

  • 何年も改定しておらず、法改正への対応漏れが多い
  • ・ ひな形をそのまま使っている
  • ・ 実態と条文がずれている
  • ・ 本則だけでなく賃金規程や育休規程も見直したい
  • ・ 問題社員対応や休職・復職ルールを整理し直したい

 

このような場合は、改定であっても工数が大きくなり、費用も上がります。

 

当事務所では50,000円〜(改定内容に応じてお見積り)でご提供しています。

 

新規作成か改定か迷う場合

 

既存の就業規則があり、法改正対応や一部見直しで足りる場合は改定で対応できることがあります。一方で、長年見直していない・ひな形のまま使っている・実態とのズレが大きい場合は、部分修正よりも全面的に整理し直したほうが結果的に効率的なこともあります。迷う場合は、まず現状を確認したうえで判断するのがおすすめです。

 

 

相場だけで判断しないほうがよい理由

 

経営者として費用が気になるのは当然です。ただ、就業規則については安く作ることよりも、後から困らない内容になっているかを重視したほうが結果的に合理的です。

 

就業規則は一度整備すれば終わりではありません。実際には、採用・労務相談・トラブル対応・法改正対応など、会社運営のさまざまな場面に関わってきます。そのため、価格だけで選ぶと後から見直しや再作成が必要になることも少なくありません。

 

費用に含まれる主な内容

 

就業規則の費用を見る際は、単に金額だけを見るのではなく、何が含まれているかを確認することが大切です。一般的には次のような内容が含まれます。

  • 会社の労働実態・経営方針のヒアリング
  • ・ 現行規程の確認と問題点の洗い出し
  • ・ 最新の法改正に対応した条文の作成・修正
  • ・ 初稿提出後の説明・修正対応
  • ・ 過半数代表者への意見聴取の案内
  • ・ 労働基準監督署への届出サポート

 

一見するとどの事務所も似て見えるかもしれません。しかし実際には、どこまで深く対応するかで価値は大きく変わります。たとえば、ひな形を少し調整するだけなのか、会社の実態に合わせて条文を組み直すのか、実際の運用まで踏み込んで整理するのか、納品後の周知方法まで案内するのかによって、完成する就業規則の実用性は大きく異なります。

 

なぜ事務所によって費用が大きく異なるのか

 

就業規則の作成費用にはかなり幅があります。これは単なる価格設定の違いではなく、どこまで会社の実態に合わせて整備するかの違いでもあります。

 

ヒアリングの深さが違う

 

低価格帯のサービスでは、モデル就業規則をベースに会社名や基本条件を差し替えて納品する形もあります。ただし、実際の会社運営では次のような論点がとても重要です。

  • ・ 管理職の範囲はどう考えるか
  • ・ 残業申請と実際の働き方が一致しているか
  • ・ 遅刻・欠勤・私用外出の扱いは整理されているか
  • ・ 試用期間中の判断基準は明確か
  • ・ 休職・復職の基準は現場で運用できるか
  • ・ 懲戒条項は本当に機能する内容か

 

こうした点は、ひな形をなぞるだけでは整いません。会社の規模・業種・現場運用・経営方針を踏まえたヒアリングがあってこそ、実際に使える規則になります。

 

法改正への対応力が違う

 

就業規則は一度作って終わりではありません。労働関係法令は継続的に見直されており、そのたびに自社の規程や運用との整合を確認する必要があります。

 

怖いのは、条文だけ直して安心してしまうことです。本当に必要なのは次のような視点です。

  • ・ 自社に影響する法改正論点の抽出
  • ・ 既存規程との整合確認
  • ・ 現場運用の見直し
  • ・ 管理職や担当者への説明
  • ・ 従業員への周知方法の整理

 

条文だけ新しくても、運用が追いついていなければトラブルは防げません。

 

なお、2025年・2026年と就業規則に影響する法改正が続いています。詳細は以下の記事をご参照ください。

【2025年改正】育児・介護休業規程の見直しを社労士が解説

【2026年版】就業規則・社内規程の必須対応まとめ|社労士が法改正ポイントを解説

 

附属規程の有無で工数が大きく変わる

 

就業規則本則だけでなく、会社によっては次のような規程も必要になります。

  • ・ 賃金規程
  • ・ 育児介護休業規程
  • ・ パートタイマー就業規則
  • ・ ハラスメント防止規程
  • ・ 退職金規程
  • ・ 在宅勤務規程

 

附属規程が増えるほど、条文同士の整合性確認も必要となり、作業量は大きく増えます。そのため、価格を比較する際はどの規程まで含まれているのかを必ず確認すべきです。

 

納品後のフォローが違う

 

就業規則は完成しただけでは終わりません。過半数代表者の意見聴取をどう進めるか、労基署への届出をどう行うか、施行日をどう設定するか、従業員へどう周知するか、既存社員へどのように説明するか、このあたりまで伴走してもらえるかどうかで現場の負担は大きく変わります。

 

 

安い就業規則が危ない本当の理由

 

 

問題は「安いこと」そのものではありません。危ないのは、安さの裏で必要な検討が省略されていることです。

たとえば、次のような就業規則は注意が必要です。

  • ・ 現場で実際にしている運用と条文が一致していない
  • ・ 残業・休日出勤・代休・振替休日の整理が曖昧
  • ・ 懲戒事由はあるが、手続や根拠が弱い
  • ・ 試用期間・休職・復職の基準が不明確
  • ・ パートや契約社員の取扱いが曖昧
  • ・ 法改正に追いついていない
  • ・ 周知や届出まで見据えていない

 

こうした規則は平時には目立たなくても、問題社員対応・休職・復職対応・退職トラブル・未払残業代請求・ハラスメント対応・労基署対応といった局面で一気に弱さが表面化します。

 

特に中小企業では、ひとつの労務トラブルがそのまま管理職の負担増・現場の不信感・採用への悪影響につながることもあります。その意味で、就業規則は単なるバックオフィスの書類ではなく、組織運営と経営リスク管理の土台といえます。

 

また、作成時の費用を抑えられても、後から見直しや再整備が必要になれば、結果として時間もコストも余計にかかることがあります。だからこそ就業規則は「作ること」が目的ではありません。“いざというときに使える状態で整えておくこと” が目的です。

 

就業規則の作成・改定にかかる期間の目安

 

就業規則の整備には、一定の時間が必要です。

 

新規作成の場合

 

就業規則の新規作成は、次の段階を経て進みます。

  1. ヒアリング・現状確認
  2. 条文作成・初稿提出
  3. 修正・内容確認
  4. 過半数代表者の意見聴取
  5. 労働基準監督署への届出

 

各段階にかかる期間は、会社の規模・内容の複雑さ・修正のやり取りの回数によって変わります。テンプレートを使った簡易型では短期間で納品する事務所もありますが、当事務所のように打ち合わせを重ねながら丁寧に作り上げるスタイルでは、全体として2〜3ヶ月程度が目安です。

 

改定の場合

 

改定は新規より短く、1〜2ヶ月程度が一つの目安です。ただし、改定範囲が広い場合や複数の規程を同時に見直す場合はさらに時間がかかることがあります。

 

「急ぎで整えたい」は意外と難しい

 

実務上は、従業員から育児・介護の申出があった、メンタル不調者が出て休職規程が必要になった、問題社員対応のため懲戒規定を整えたい、助成金申請のため規程整備が必要になったといったタイミングで、急いで就業規則を整えたいというご相談もあります。

就業規則は条文作成だけでなく、意見聴取・届出・周知まで含めて進める必要があるため、一定の時間がかかります。ただし、打ち合わせの日程をスムーズに決めていただける場合は、状況によって通常より短い期間での納品も可能です。まずはご相談ください。

いずれにせよ、トラブルが起きてから動き出すのではなく、余裕のあるうちに整えておくことが重要です。

 

早めに着手したほうがよい会社

 

次のような会社は、特に早めの着手をおすすめします。

  • ・ 人数が増えてきて、口頭運用だけでは回らなくなってきた
  • ・ 管理職ごとに説明や判断がぶれている
  • ・ 残業・休日・休暇の運用に曖昧さがある
  • ・ 育児・介護・私傷病休職などの個別対応が増えてきた
  • ・ 今後、採用を強化したい
  • ・ 助成金活用も視野に入れている

 

こうした状態で放置すると、後からの修正コストが大きくなりやすいです。

 

依頼から納品までの流れ

 

以前お客様から「他の事務所に依頼した際に、気づいたら勝手に作られてしまっていた」というお話を伺ったことがあります。当事務所では、そのような状況をなくすために、画面共有を使ったWeb打ち合わせを全部で3回行いながら、一緒に作り上げていくスタイルを採用しています。条文の内容を画面で共有しながら確認するため、「思っていた内容と違った」というミスマッチが起きにくいのが特徴です。

 

 

STEP1:お問い合わせ・初回相談(無料)

まずは現在の状況を整理します。就業規則がない・古い就業規則がある・ひな形はあるが合っているかわからない・法改正対応だけ必要・本則以外の規程も必要、といった状況をお聞きし、必要な作業範囲と費用感をご案内します。

 

STEP2:【打ち合わせ①】現状ヒアリング

ここが最も重要な工程です。労働時間制度・休日・休暇の運用・残業・申請フロー・賃金体系・雇用区分・現場で起きやすい課題・会社として大切にしたい考え方などをWeb会議で丁寧にヒアリングし、条文に落とし込める状態にしていきます。

 

STEP3:条文作成(メイン規程)

ヒアリング内容をもとに、就業規則本則・賃金規程の初稿を作成します。

 

STEP4:【打ち合わせ②】メイン規程の条文確認

作成した就業規則・賃金規程の条文をWeb画面で共有しながら内容を確認します。現場で運用できるか・管理職が説明しやすいか・強すぎる規定や弱すぎる規定はないか・想定されるトラブルに備えられるかを一緒に確認し、修正点を整理します。

 

STEP5:条文作成(その他規程)

打ち合わせ②での修正を反映しながら、パートタイマー就業規則・育児介護休業規程など、その他の規程の条文を作成します。

 

STEP6:【打ち合わせ③】修正確認・その他規程の条文確認

メイン規程の修正箇所を確認しながら、その他の規程の内容もWeb画面で共有して仕上げます。すべての規程の整合性を確認し、最終的な内容を固めます。

 

STEP7:過半数代表者への意見聴取

就業規則の作成・変更時には、過半数代表者から意見を聴く必要があります。形式的に見えて、実務上はつまずきやすいポイントでもあります。手順をサポートします。

 

STEP8:労働基準監督署への届出

常時10人以上の従業員を使用する会社では、就業規則の届出が必要です。書類の作成や提出方法も含めてサポートします。

 

STEP9:従業員への周知・完成

就業規則は作成しただけでは足りません。従業員が確認できる形で周知されて、初めて意味を持ちます。周知の方法についてもご案内します。

 

社労士に依頼すべき理由

 

法的に有効なだけでなく、実務で使える規則にできる

 

就業規則は形式を整えるだけでは足りません。管理職が運用できること・従業員に説明できること・トラブル時に根拠として使えることが必要です。

 

経営判断と法律をつなげられる

 

就業規則には、どこまで厳格にするか・どこを柔軟に運用するか・採用や定着も見据えるかといった、会社ごとの考え方が反映されます。社労士に依頼する意義は、法律をそのまま説明することではなく、会社に合う形に整理して落とし込むことにあります。

 

トラブル時に会社を守る土台になる

 

問題社員対応・解雇・懲戒・残業代・休職・ハラスメント。こうした局面で就業規則の整備状況は会社の守りに直結します。「とりあえずある」就業規則と「本当に使える」就業規則では、会社を守る力が大きく違います。

 

採用・定着の面でもプラスになりやすい

 

就業規則はトラブル防止のためだけのものではありません。ルールが整理されている会社は従業員にとっても安心感があり、採用時の印象にも影響します。特に近年は、働き方や休暇制度・育児介護との両立支援などについて、応募者が以前よりも細かく見ています。就業規則の整備は、守りだけでなく採用や定着にも関わる整備といえます。

 

よくある質問

Q:10人未満の会社でも就業規則は必要ですか?

法的な作成義務は常時10人以上の従業員を使用する会社にありますが、10人未満であっても整備は強くおすすめします。人数が少なくても、解雇・懲戒・残業代・休職・退職時の認識違いは起こります。また、今後の採用や助成金活用を考えると、早めの整備には大きな意味があります。

 

Q:ひな形のままでも大丈夫ですか?

ひな形が出発点になること自体は問題ありません。ただし、自社の実態に合っていないまま使い続けることがリスクです。法改正対応が漏れていないか・現場で運用できる内容になっているかは必ず確認した方がよいでしょう。

 

Q:新規作成か改定か、どちらを選ぶべきですか?

既存の就業規則があり、法改正対応や一部見直しで足りる場合は改定で対応できることがあります。一方で、長年見直していない・ひな形のまま使っている・実態とのズレが大きい場合は、部分修正よりも全面的に整理し直したほうが結果的に効率的なこともあります。迷う場合は、まず現状を確認したうえで改定で足りるのか作り直したほうがよいのかを整理するのがおすすめです。当事務所では初回相談無料で現状の確認からお手伝いしますので、お気軽にご相談ください。

 

Q:他の社労士が作成した就業規則の見直しも可能ですか?

可能です。顧問社労士がいる場合でも、就業規則の内容や法改正への対応状況についてセカンドオピニオンとしてご相談いただくことは十分にあります。

 

今すぐ相談をおすすめしたい会社

 

  • ・ 就業規則を数年間見直していない
  • ・ ひな形をそのまま使っている
  • ・ 問題社員対応や休職対応で不安がある
  • ・ パート・契約社員を含めたルール整理ができていない
  • ・ 残業や休日対応の運用に曖昧さがある
  • ・ 今後、採用や組織拡大を予定している

 

まとめ

 

就業規則の作成・改定費用は、内容や事務所によって幅がありますが、新規作成では15万円〜30万円程度が中心的な相場です。改定は変更箇所の多少によって数万円から10万円以上まで異なります。期間は、テンプレート型では短期間の事務所もありますが、打ち合わせを重ねて丁寧に整備するスタイルでは新規作成で2〜3ヶ月程度、改定で1〜2ヶ月程度を見込むのが一般的です。

 

ただし、本当に重要なのは価格だけではありません。自社の実態に合っているか・法改正に対応できているか・現場で運用できるか・有事の際に会社を守れるか、ここまで見据えて整備されているかが就業規則の価値を決めます。

 

就業規則の相談は「費用を知りたい」から始まっても、最終的には今の運用で大丈夫か・どこまで整備すべきか・自社に本当に必要な規程は何かを整理する場になることが少なくありません。

 

費用相場だけで判断するのではなく、自社の現状に照らして何を優先すべきかを確認することが大切です。まずはお気軽にご相談ください。初回相談では、必要な整備範囲・優先順位・進め方・概算の考え方をわかりやすくご案内いたします。

就業規則の作成・見直しのご相談はこちら

 

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参考資料